■尿検査
○尿糖
糖尿病、甲状腺の疾患などで陽性となることがあります。また、体質的に陽性となる方もいます。
採血している場合は、血糖値を優先して判定します。
○蛋白
腎臓の働きが低下すると漏れ出てきます。また、炎症があるときも検出されます。
起立性蛋白尿、高熱の後や過労時に陽性となる場合もあります。
○潜血
腎臓、尿管、膀胱の炎症や結石、腫瘍などで陽性となることがあります。
女性では生理の影響で陽性になることもあります。
○ウロビリ
肝臓、胆嚢疾患などで陽性となることがあります。
診断には血液検査などの情報が必要となります。
項目 | 基準値 | 経過観察 | 要精査 | 要医療 |
糖 | - | ± | +~ | |
蛋白 | - | ± | +~ | |
潜血 | - | + | 2+~ | |
ウロビリ | ± | + | - 又は 2+~ |

■尿沈渣
尿中の様々な細胞を顕微鏡でみる検査です。
腎、泌尿器系の炎症や病気だけでなく、全身の病気の手がかりを得ることもできます。
項目 | 意味するもの |
沈査赤血球 | 腎、尿路系の出血性の病変を示す。 |
沈査白血球 扁平上皮細胞 | 腎、尿路系の感染症や炎症性病変を示す。 尿道炎、結石、細菌感染症でみられる。女性の場合、異常がなくても混入しやすい。 |
硝子円柱細胞 | 種々の腎障害でみられるが、健常者にも認められる。 |
尿細管上皮細胞 | 糸球体や尿細管の病気、腎虚血をきたす病気、アレルギー、肝疾患で認められる。 |
尿路上皮細胞 | 腎盂、腎杯、尿道までの炎症で認められる。 |